トピック1:レッスン3:ざっとAIの歴史を学んでおく(その1)
前回、AIに関する基本用語を学んだので改めて。
AIとLLMの違いはなにか?
AIは「Artificial Intelligence」、つまり「人工知能」の略語。その歴史は1956年のダートマス会議っていう科学者たちのフォーラムに遡る。
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LLMは「Large Language Models」、つまり「大規模言語モデル(めっちゃでかい言語モデル)」の略語で、2007年あたりから研究者の間で使われるようになったらしい。
ざっくり言うと、AIはいわゆる「人工知能」全般を指す言葉で、LLMはその中でも「言語=テキスト」にフォーカスしたAIの一種、と覚えればOK。
その他に、
・画像認識&生成
・音声認識&生成
・推薦システム(いわゆるAmazonとかNetflixのレコメンデーションなど)
・ロボティクス(手術支援ロボットとか掃除ロボットのルンバとか)
なんかも広い意味でAIに入る。

AIとは、ようするに「人間の知的活動(思考、判断、作業、創造など)を、機械でもできるようにする技術」といえる。
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さて、今回からAIの歴史についてざっと学んでいこう。なぜかっていうと、AIの成り立ち、変化をざっと覚えておくことで……
□現在のAIの得意なことや苦手なことを理解できる
□なぜハルシネーションが起こるのか?を理解する土台ができる
□どのようなプロンプトが効果的な出力を生むか?がイメージできやすくなる
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ここ数年のAIの急速な発展でテレビやネットなどでも取りあげられることが増えたけど、AI自体はすでに70年以上にわたって研究開発、そして民間レベルでの利用が広がってきた。
例えば……
1970〜80年代 医療診断や機械の故障検知、法律相談などでAI利用が広まる(エキスパートシステム)
※次のレクチャーで詳しく学ぶけど、これはいったん失敗してる
1990年代 将棋やチェスの対局AIが進化して、1997年にはIBMの「ディープ・ブルー」が当時のチェス世界チャンピオンに勝利

※IBMのチェス専用スーパーコンピュータ「Deep Blue」が1997年に当時の世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフを破った象徴的な場面の画像
2000年頃 スマホなどの予測変換が大幅に進化。文脈によって提示する候補を変えるAI技術がGoogleなどによって広まる。また迷惑メールのAIによる自動判定が広まったのもこの頃から。

※予測変換がスマホに導入された当時の説明画像
2010年頃 Youtube、Netflix、Amazonなどでいわゆるレコメンデーション(「この商品を買った人はこちも閲覧しています」とか「あなたの興味ありそうな動画はこちら」とか)の精度が飛躍的に高まる

※レコメンデーションのざっとした内容
2015年頃 Googleマップやカーナビで渋滞予測や最適ルートのリアルタイム提案などが強化される。またこの頃からルールベースのチャットボットがLINEやECサイトなどで徐々に広まる。
※ルールベースのチャットボットとは、事前に「この質問にはこれを答える」「こう答えたら次にこの質問をする」というようにアルゴリズムが組まれたタイプの会話型インターフェース。
勘の良い人は気づいたかもだけど、2015年あたりのこれらAIの技術の大きな進歩が、この後のコロナ禍で大きな力を発揮することになる
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2020年 新型コロナウィルスのパンデミックで、世界各国でロックダウンやマスク不足など大混乱に。この混乱の中で実はAI技術は大きく発展した。
・新型コロナの遺伝子配列をAIが高速解析し、ワクチン候補設計の時間を大幅に短縮
・SNSやニュースからパンデミックの予兆をAIが解析して、感染拡大のシミュレーションを行う(「なんか熱っぽい」とか「食べても味がしない」とかのSNS投稿を集計・分析して医療機関の数値からは見えない予兆を得る)
・スマートフォンGPSデータとAIを使って、人流をシミュレーションしたり、交通機関の運行数などを調整して「密」を避ける施策に活用
・厚労省のLINEボットで症状チェックや軽症患者の自宅待機をAIが対応

※厚労省のコロナ対策用LINE
2020年 ChatGPT-3がリリースされる。一部の研究者やエンジニアなどの間では話題になったが一般レベルではまだまだ知られていない存在だった
2023年3月 OpenAIがChatGPT-4をリリース。世界中で大きな話題に。ここから「千年の一度」って言われるAI革命が盛んに語られるようになる

※OpenAIがGPT4をリリースしたときのカンファレンスの様子
とりあえず今回はここまで。まずはざっとAIの歴史を抑えておくことで、今後の学習がより身につきやすくなるようにしておいて。
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